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毎日ファッション大賞(主催:毎日新聞社、後援:経済産業省)は、広くファッション界の優れた業績や独創的な活動を顕彰し文化・産業の発展と活性化を図る目的で1982年、毎日新聞創刊110年を記念して創設。 なかでも、年間を通じて最も優れた創作活動をした新人デザイナーに与えられる新人賞・資生堂奨励賞をSynflux代表の川崎和也が受賞。 【受賞のコメント】 戦後の日本ファッションを形作ってきた伝統ある賞の末席を汚すこととなり、光栄に感じると同時に大変驚いています。というのも、私は専門学校で学んだわけでも、コレクションデザイナーとして活動をしているわけでもありません。むしろ既存のファッション領域の外部から、ときに批判的な問題提起や、夢想的な提案を投げかけてきたからです。 しかしながら、これまでの短い実践期間の中において、未来のファッションデザイナーとはいかにあるべきか?と毎日自問自答し、環境危機の時代におけるファッションデザインとは何か?と世界に問い続けることを責務としてきました。 真に新しく、革新的な方法論やシステムを創造すること。そのために、人工知能や人工生命を共創関係としてデザインのプロセスに招き入れること。Algorithmic Coutureをはじめとした私たちが開発するテクノロジーを媒介に、持続可能なファッションのためのアライアンスの拡大を目指していきます。 佐野虎太郎とSynfluxを起業して以来、多くの仲間、コラボレーター、クライアントに過大な支援をいただきました。この機会を借りて、改めて感謝を申し上げます。 Synfluxの掲げる「惑星のためのファッション」を実装する道程は未だ永く、険しいですが、探求が尽きることはありません。この先も、ファッションに対する異邦者たち───Extra-Terrestrialsの力を得ながら。
Photo: Kai Tamaki